「クロスにひび割れや隙間があるけど、大丈夫かな…」と不安を抱える方もいるでしょう。
壁紙が傷んで見えると、部屋全体の印象も悪くなりがちです。
でも、なぜそんなことが起きるのか、原因を知ることができれば対策も見えてきます。
クロスのひび割れや隙間の原因は、建物の構造や環境によるものが多いです。ひび割れや隙間の原因を見極め、適切な補修方法を実施しましょう。
この記事では、クロスのひび割れや隙間の原因と補修方法、保証や保険の適用について解説しています。

クロスのひび割れや隙間ができる原因
クロスのひび割れや隙間が生じる原因は多岐にわたります。これらの問題は、見た目の悪化だけでなく、建物の構造に影響を及ぼす可能性があるため、早期に原因を理解し対処することが重要です。
クロスのひび割れや隙間の原因は、乾燥収縮やクロス素材の特性、経年劣化、さらには地盤沈下や建物の動きによって引き起こされることが多いです。
これらの要因は、建物の設計や施工時の条件によっても左右されます。

乾燥収縮やクロス素材による影響
クロスのひび割れや隙間は、乾燥収縮やクロスの素材によって大きく影響されます。
壁や天井下地の木材は、湿度が高いと水分を含み膨らみ、乾燥すると水分がなくなり縮む性質があり、この現象を木材の乾燥収縮と言います。乾燥収縮により、石膏ボードのジョイント部のパテが割れることがあり、その影響でクロスが引っ張られてひび割れが生じることがあります。
木材の乾燥収縮は長い期間を経て落ち着いていきますが、新築後しばらくは乾燥収縮の影響により比較的早い段階で、ひび割れや隙間が起こりやすいと言われています。
次にクロス素材によるものです。クロスは伸縮性が高いものと低いものがあります。建物の動きに追随できないとひび割れや隙間が生じることがあります。
時間経過による劣化
時間が経過することで「クロス」に生じる劣化は、多くの家庭で見られる現象です。
クロスのひび割れや隙間は、時間の経過とともに避けられない問題として現れます。特に、新築から数年が経過すると、建物の動きなどが影響し、クロスに負担がかかることがあります。これにより、クロスの「素材」が収縮したり、膨張したりしてひび割れが生じるのです。
また、湿度や温度の変化もクロスの劣化を促進します。湿気が多いとクロスが膨張し、乾燥すると収縮するため、これが繰り返されることでひび割れが進行します。
さらに、クロスの「補修方法」を怠ると、劣化が進み、見た目にも大きな影響を及ぼします。したがって、劣化を防ぐためには、定期的な点検と適切な補修が必要です。
地盤沈下や建物の動き
地盤沈下や建物の動きは、クロスにひび割れや隙間を生じさせる大きな要因です。
特に「地盤沈下」が発生すると、建物全体が不均一に沈むことがあり、それに伴って壁や天井に負荷がかかります。このような動きがクロスにストレスを与え、ひび割れを引き起こすのです。
また、建物自体の構造的な動きも無視できません。例えば、地震や強風などの自然現象によって建物が揺れると、クロスに微細な「隙間」が生じることがあります。
これらの現象は、建物の設計や施工時の注意不足が原因となることも多いです。したがって、クロスのひび割れや隙間を防ぐためには、建物の構造や地盤の状態を定期的にチェックし、必要に応じて補修を行うことが重要です。
適切なメンテナンスを施すことで、クロスの美観を長期間維持することが可能になります。
早急に対応すべきひび割れ
早急に対応すべきひび割れは、建物の「安全性」や「美観」に直結するため、放置すると問題が深刻化する可能性があります。
特に、地震や台風などの自然災害後に発生するひび割れは、建物の構造に影響を与えることがあるため、専門家による「診断」を受けることが重要です。ひび割れが「深刻」な場合、クロスの下地や構造自体に問題があることが多く、早急な対応が求められます。
こうしたひび割れは、単に見た目の問題に留まらず、湿気の侵入や断熱性能の低下を引き起こし、結果的に「住環境」を悪化させることになります。早期に適切な「補修方法」を選択し、必要であれば専門業者に依頼することで、長期的なコスト削減にもつながります。
ひび割れの「原因」を特定し、適切な対策を講じることが、建物の寿命を延ばす鍵となるでしょう。
クロスのひび割れや隙間の補修方法
自分でクロスのひび割れや隙間を補修する方法は、手軽に行えるものから、少し手間のかかるものまで様々です。簡単な補修であれば、専門業者を呼ぶ必要もなく、自分で対応できることが多いです。これにより、費用を抑えつつ、見た目をきれいに保つことができます。
ひび割れや隙間の補修は、まず原因を特定し、それに応じた方法を選ぶことが大切です。例えば、軽度なひび割れであれば、コーキング剤を使って簡単に埋めることができます。
クロスの表面が剥がれている場合は、張り替えを検討するのも一つの手です。下地の状態を確認し、必要に応じて下地処理を行うことで、長持ちする補修が可能になります。

天井・壁の入隅隙間の補修方法
隙間の補修には、壁紙用(内装用)コーキング剤を使用します。いろいろ種類がありますが、「ノンブリード」「艶消し」タイプのコークボンドが汚れが付きにくいのでおすすめです。ホームセンターやインターネットで購入可能です。
まず、補修箇所をきれいに掃除し、汚れやホコリを取り除きます。次に、コーキングノズル先端を斜めにカットし、入隅の隙間に当てて少しづつコークボンドを出しながら移動させます。塗布したコークボンドを上からへらや指でなぞるようにスライドさせると仕上がりがキレイになります。
コークボンドがはみ出しすぎたり、壁の他の部分に付着してしまった場合は、濡れたスポンジやウエスタオルで拭き取りましょう。指のコークボンドも同様に拭き取れます。
隙間が気になる方は、ぜひ試して見てください。。
軽度なひび割れの補修方法
クロスの継ぎ目部分やひび割れには「ぺネット」という商品がおすすめです。施工後表面がさらさらするので、汚れが付きにくいのが特徴です。ぺネットも、ホームセンターやインターネットで購入可能です。
ひび割れ部分をきれいに掃除し、ひび割れに沿ってぺネットを塗布し、指やヘラで均一に伸ばし隙間に入れこみます。その後、濡れたスポンジやウエスタオルなどで軽く拭き取ります。
ぺネットをあまり広げたくない場合は、補修前にひび割れ箇所の両脇にマスキングテープなどで保護することで予防できます。
乾燥するまでの時間は製品によりますが、通常は数時間から一日程度です。乾燥後、仕上げとして、必要に応じて同色の「ペンキ」や「タッチアップペン」で色を整えると目立たなくなります。
これで、軽度なひび割れの補修は完了です。
クロスの張り替えと下地処理
クロスの張り替えと下地処理は、ひび割れや隙間を防ぐために重要です。
まず、古いクロスを丁寧に剥がすことから始めます。剥がし残しがあると、新しいクロスが浮いてしまう原因になるため注意が必要です。次に「下地処理」として、壁面のひび割れや凹凸を補修します。パテを使って平滑にし、乾燥後にサンドペーパーで表面を整えます。
この工程がしっかりしていないと、クロスの仕上がりに影響を及ぼします。クロスの素材選びも大切で、耐久性やデザインを考慮して選びましょう。張り替えは、端から順に空気を抜きながら丁寧に行います。最後に、コーキング剤で隙間を埋めることで、仕上がりがより美しくなります。これらの手順を踏むことで、長持ちする美しいクロスが完成します。
クロスのひび割れや隙間は保証や保険は適用される?
クロスのひび割れや隙間を補修するのに保証や保険が適用されるのか気になるところです。新築住宅購入後の入居期間や入っている保険の種類、契約内容によって適用が変わってきます。

保証内容の確認と注意点
新築住宅を購入後にクロスのひび割れや隙間が発生した場合ですが、基本は住宅メーカーのアフターサービス基準証書に基づいて適用されるかが決定します。
例えば、ほとんどの住宅メーカーでは、引き渡し後2年以内が保証対象になるので、2年以降になると保証対象外になり有償での対応になる可能性が高いです。また2年以内でも、乾燥収縮による1㎜以下の隙間などは免責事項になっていることもあり、その場合は保証対象外になる可能性があります。
また地盤沈下や建物の動きによるひび割れは、保証の対象外となることが多いため、しっかりと確認しておくことをおすすめします。
まずは購入した住宅メーカーに確認しましょう!
保険で補修費用をカバーできるか?
保険でクロスの補修費用をカバーできるかどうかは、保険の種類や契約内容に大きく依存します。
一般的に、火災保険や地震保険は自然災害による「ひび割れ」や「隙間」の補修をカバーすることがありますが、経年劣化や施工不良によるものは対象外となることが多いです。
特に「地盤沈下」や建物の動きによるダメージは、保険のカバー範囲に含まれるかどうかを事前に確認することが重要です。また、保険金請求の際には、被害の原因を明確にするための証拠や写真が必要になることがあります。
契約時に「保証内容」をしっかりと確認し、疑問がある場合は保険会社に直接問い合わせることが推奨されます。保険を活用することで、思わぬ出費を防ぐことができるため、適切な保険選びは重要です。
専門業者に依頼する際のポイントと補修費用の目安
専門業者に依頼する際のポイントは、信頼性と実績を重視することです。クロスのひび割れや隙間の補修は、見た目だけでなく、建物の耐久性や居住環境にも影響を与えるため、適切な業者の選定が重要となります。

信頼できる業者の選び方
信頼できる業者を選ぶ際には、まず「実績」を確認することが重要です。
過去の施工事例や顧客の「口コミ」を参考にし、業者がどのような評価を受けているかを把握しましょう。また、業者の「資格」や「免許」の有無もチェックポイントです。専門的な技術を必要とする補修作業では、適切な資格を持つ業者が安心です。
さらに、「見積もり」を複数の業者から取り寄せ、料金やサービス内容を比較することも大切です。料金が安すぎる場合は、品質に問題がある可能性があるため注意が必要です。最後に、アフターサービスの充実度も考慮しましょう。
補修後に問題が発生した際に迅速に対応してくれる業者を選ぶことで、長期的な安心を得られます。地域密着型の業者は、迅速な対応や細やかなサービスを提供してくれることが多いので、選択肢の一つとして検討すると良いでしょう。
地域密着型業者の利点
地域密着型業者の利点は、迅速な対応ときめ細やかなサービスにあります。
地域に根ざした業者は、地元の建物特性や気候条件を熟知しており、クロスの「ひび割れ」や「隙間」の原因を的確に把握できます。また、近隣での評判が重要であるため、丁寧な対応と高品質な施工を心掛ける傾向があります。
さらに、地域密着型の業者は、緊急時にも迅速に駆けつけることができるため、安心感があります。これにより、クロスの「補修方法」についても、最適な提案を受けられる可能性が高まります。信頼性と柔軟な対応力が、地域密着型業者の大きな魅力といえるでしょう。
補修費用の目安
補修費用の目安は、クロスの「ひび割れ」や「隙間」の状態によって異なります。軽度なひび割れや隙間の補修は、自分で補修する場合は、一般的に数千円から一万円程度で済むことが多いです。コーキング剤を使用した簡単な補修方法を選ぶ場合、この範囲に収まることが一般的です。
一方で、クロス全体の「張り替え」や下地処理を伴う大規模な補修が必要な場合、費用は数万円から十万円以上になることもあります。さらに、地盤沈下や建物の動きが原因で生じた深刻なひび割れの場合、構造的な補修が必要となるため、費用はさらに高額になる可能性があります。
業者に依頼する際は、必ず複数の見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことが重要です。また、保証内容を確認し、契約時には注意深く条件を確認することが求められます。
保険で補修費用をカバーできる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
まとめ:クロスのひび割れと隙間の原因と補修方法
今回は、クロスのひび割れや隙間が気になる方に向けて、
- クロスのひび割れと隙間の主な原因
- 補修方法とその手順
- 保証や保険の適用範囲
上記について、お話してきました。
クロスのひび割れや隙間は、建物の経年劣化や湿度の変化などが原因で発生することが多いです。補修方法については、適切な材料と手順を踏むことで自分でも対応可能です。
また、保証や保険が適用される場合もあるので、住宅メーカーや保険会社に確認しましょう。
